益子焼伝統工芸士 認定証伝達式

 

益子焼に関して卓越した伝統的技法を持つ人に与えられる「益子焼伝統工芸士」の認定証伝達式が26日、益子町の陶芸メッセ・益子で行われ、18年ぶりに新たに5人が認定された。これで益子焼伝統工芸士は計15人になった。

 

認定された5人は、益子焼の伝統的な釉薬(ゆうやく)や土を追求する大塚雅淑(まさよし)さん(37)、模様に別の材料をはめ込む象嵌(ぞうがん)を得意とする大塚伸夫さん(53)、地元の釉薬を駆使して新たなデザインを取り入れている大塚一弘さん(47)、陶芸教室で一般の人に指導する小峰一浩さん(36)、益子焼特有の柿釉にこだわる萩原芳典さん(40)。

 

陶芸関係者らで組織する「益子焼産地委員会」が、昨年10月に認定試験を行った。1995年度の前回試験以降、受験者が5人以上集まらず実施されてこなかった。今後は世代を空けないよう、定期的に試験を開催する予定。

 

伝達式では、同委員会の平野良和委員長(県民芸協会長)が「これからは自己研鑽(けんさん)と後進の目標となることが求められる。健闘を祈る」とエールを送った。大塚一弘さんは「伝統を守るのは大変だが、新しい伝統を作るのも我々の宿命」と気を引き締め、萩原さんは「(称号に)おごらず、伝統工芸士の地位を上げていきたい」と語った。

 

陶芸メッセ・益子のミニギャラリーでは、新たに伝統工芸士に認定された5人の作品展を行っている。7月6日まで。入場無料。

 

■益子焼伝統工芸士 伝統工芸士は、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づき、国の指定を受けた「伝統的工芸品産業振興協会」が認定する。卓越した伝統的技法があり、他の作り手の模範となることが求められる。益子焼の場合、12年以上の作陶経験が認定試験の受験条件。筆記のほか、つぼや花瓶、皿を指定された大きさ、厚さで作る実技がある。

 

(2014年3月27日  読売新聞)